やすたかのブログ

メガネレンズの事を詳しく説明します

遠近両用メガネは疲れる?

遠近両用メガネのクレームとして、「疲れる」があります。

この「疲れる」という単語、結構クセ物です。ぼやけてても疲れるといわれる方もいます。本当に疲れている方もいます。疲れていないのに疲れたように感じているだけの人もいます。この「疲れる」をちょっと徹底的に解明していきたいと思います。

 

先ずは一番基本的なこととして、矯正度数が合っているかどうか。

遠近、中近などの累進レンズは遠用度数と加入度数(近用度数)を指定して作られています。その度数が間違っていると当然見にくかったり、ぼやけたりして結果疲れた、となります。この場合は遠近両用メガネで近くを見ていなくても疲れます。テレビを見ていても疲れる。など、何をしてもかけてしばらくするとしんどくなってきます。

累進レンズの度数はとてもシビアです。われわれメガネ屋としてもレンズ度数を決定する際に1段階強めるか、弱めるかをとても悩むときがあります。このたった1段階の強弱だけで見え方、楽さに違いが出るときがあるのです。奥が深いです。

ですので単純に矯正度数が合っていない場合はたいていのお店は一定期間無料でレンズ交換してくれると思います。ガマンせずに作られたメガネ屋さんで相談しましょう

 

問題はここからです。まずはどんな時に疲れるかをしっかり理解しないといけません。

度数が違っていたら何をしていても疲れますが、それ以外にパソコンをしていたら疲れる、スマホで疲れる、運転が疲れるなど。逆に疲れないのはどんな時かもお聞きする場合もあります。

最も多いのは近業作業の連続です。遠近両用メガネの近くが見える範囲はとても狭いです。ですのでその方の場合は中近をお勧めします。絶対に中近です(^0^)

あとメガネがズレると手元は見にくくなりますのでその場合はメガネ屋さんでフィッティングをし直してもらって下さい。

 

正視、遠視の人はぼやけてモノを見るのに慣れていません。累進レンズはどうしてもぼやけるところがありますのでその領域を通してモノを見るとぼやけ、このぼやけを疲れる、とおっしゃる方もいます。このような場合はできるだけレンズの中心を通してモノを見るようにして下さい。

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横を見るときに視線を動かすのではなく、

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首を回す。これだけでも側方視はとても快適になります。

一度試してみて下さいね。あっ、この2つを試すときはできるだけ屋外でしてくださいね。屋内だと違いが分かりにくい場合がありますので。

 

疲れの原因はまだ他にもあります。また別の機会に。